目次
○月感電ってなに?
Ver.5.8で実装された「イネファ」をチームに編成して感電反応を起こすと、通常の感電反応は起こらず特殊な感電反応が起こります。これが「月感電」です。「イネファ」と水元素キャラクターを編成するだけで、お手軽に高火力を出せる「月感電」を解説します。
まずはこちらをご覧ください。

左が通常の感電反応、そして右が月感電反応です。ただの元素反応とは思えないほどのダメージを出しています。強いですね。

月感電反応は、従来の感電反応と同じで雷元素と水元素によって反応が起こります。この時、イネファが編成されているかどうかで感電or月感電が決まります。ニィロウの豊穣開花のように元素スキル使うといった様なトリガーは特にありません。
○月感電反応はなぜ強いの?
通常の感電反応では頑張っても1万を超えるダメージなのに、月感電反応がどうしてこんなにダメージを出せるのか、気になりますよね。
ここからはもう少し深いところを解説していきましょう。まずはこちらのダメージ計算式をご覧ください。
月感電ダメージ = 反応係数 x キャラLv毎の反応固有値(基礎ダメージ) x (1 + 元素熟知の元素反応ダメージボーナス + 装備等の元素反応ダメージボーナス) x 会心補正 x 敵の元素耐性補正
最終的な月感電ダメージ = 最も高い月感電DMG + (1/2 x 2番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 3番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 4番目に高い月感電DMG)
固有天賦1による月感電ダメージ = 3 x (イネファの攻撃力65%) x (1 + イネファの固有天賦3の%) x (1 + 元素熟知の元素反応ダメージボーナス + 装備等の元素反応ダメージボーナス) x 会心補正 x 敵の元素耐性補正
はい、なんて複雑なんでしょうか。
さすがにひとりではこの式にたどり着くことができず、海外の方のお知恵を拝借してこの式が生まれました。多分あってます、多分...
さて、原神についてある程度の知識がある方なら、この式を見て不思議に思ったはずです。
「あれ?元素反応なのにどうして会心補正があるの?」と。
どうしてなのか。それは月感電反応は会心が発生するからです!
今まではナヒーダ2凸、そして夢見月瑞希6凸の効果でしか元素反応で会心は発生しませんでした。しかし、月感電反応ではデフォルトで会心が発生します。そして、会心以外の要素は今までの元素反応と変わりはありません。(2つ目の式を除けば...)
それでは、計算式の各項目について細かく解説していきます。
○単体の月感電ダメージ計算式の詳細
・反応係数
反応係数 : 1.8
この値はそれぞれの元素反応の固有の値であるため特に解説することはありません。
・キャラLv毎の反応固有値(基礎ダメージ)
Lv70 : 765.64 Lv80 : 1077.44 Lv90 : 1446.85
この値もLv毎に固有の値なので特に解説することはありません。
しかし、イネファの固有天賦にこの基礎ダメージを増加させる効果があります。

この効果により攻撃力が2000の時、上限の14%のバフを貰うことができます。
仮にイネファのレベルが90、攻撃力が2000ある場合、基礎ダメージは 1446.85 x 1.14 = 1649.409 となります。
・元素熟知の元素反応ダメージボーナス
月感電の元素熟知による元素反応ボーナス=6 x (元素熟知)/(2000 + 元素熟知)
ステータスの詳細を見ると、そのキャラクターの元素熟知における元素反応のダメージボーナスを確認することができます。簡単に確認することができるため、この式を使うことは無いとは思いますが紹介はしておきます。
こんな風にゲーム内で確認可能です。

・装備等の元素反応ダメージボーナス
この値は今装備している武器や聖遺物、そして天賦や凸効果などで変化します。
例えば、刻晴に雷のような怒り4セットを装備させて月感電反応を起こしたとします。その時の装備等の元素反応ダメージボーナスの値は+20%となります。

・会心補正と敵の元素耐性補正
ここは通常のダメージ計算と同様で特に月感電反応で特有なものが無いため割愛します。
○最終的な月感電ダメージ計算式の詳細
さて、ここまでの解説で単体の月感電反応のダメージについてはある程度理解ができたかと思います。しかし、これだけでは月感電反応を全て理解したことにはなりません。
ここからは、この式について解説していきます。
最終的な月感電ダメージ = 最も高い月感電DMG + (1/2 x 2番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 3番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 4番目に高い月感電DMG)

この画像は、月感電反応のチュートリアル画像です。
ここに表記されている「与えるダメージは反応に際して元素を付着させたキャラクター全員によって決まる。」という1文が上の式に関係してきます。
例えば、下の画像のステータスの珊瑚宮心海とフィッシュルで、イネファを編成に入れて(イネファは何もしない、いるだけ)月感電反応をからくり陣形(雷耐性10%)で起こします。実際のダメージは10770でした。



実際にダメージ計算式を使って計算をしていきます。
ここで重要なのが、「与えるダメージは反応に際して元素を付着させたキャラクター全員によって決まる。」という点です。重要なので何度でも言います。
この文は何が言いたいかというと、「反応に関与したキャラクター全員のステータスで別々に月感電のダメージを計算して、最後にそれらを足してね。」です。
*用語が長いので短縮したものに置き換えます。月感電(Lunar-Charged)はLC、ダメージはDMGとします。
さて、まずは心海のステータスで起きた月感電のダメージを調べていきましょう。元素熟知が780なのでボーナスは+168.3%、会心率はマイナスなので補正は1、敵の耐性が10%なので補正は0.9です。
心海のLC DMG = 1.8 x (1446.85 x 1.14) x (1 + 1.683) x 1 x 0.9 = 7169.090242
続いてフィッシュルも調べていきます。元素熟知が0なのでボーナスも0、会心ダメージが168.9%なので補正は2.689、敵の耐性が10%なので補正は0.9です。
フィッシュルのLC DMG = 1.8 x (1446.85 x 1.14) x (1 + 0) x 2.689 x 0.9 = 7185.122498
フィッシュルのLC DMGの方が僅かに高かったため、「7185.122498」を最も高いLC DMGとします。
そして心海のLC DMG「7169.090242」が2番目に高いLC DMGとなります。
この値を
最終的な月感電ダメージ = 最も高い月感電DMG + (1/2 x 2番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 3番目に高い月感電DMG) + (1/12 x 4番目に高い月感電DMG)
この式に代入すると、
最終的なLC DMG = 7185.122498 + (1/2 x 7169.090242) = 10769.66762
となって、小数点以下を四捨五入すると、実際の値である10770になります。
ということで、かなり複雑でしたがこういった式のもと月感電反応ダメージは決まっています。
○月感電の会心率に関して
月感電反応は反応に関与したキャラクター全員の会心ダメージだけでなく、会心率も参照します。そのため、会心率の低いキャラクターたちで反応を起こすと、月感電反応で会心が発生する確率がかなり低くなってしまいます。逆に、会心率が100%で会心ダメージや元素熟知が高いキャラクターがいる状況で反応を起こすと、そのキャラクターのダメージが常に最も高い月感電ダメージとなって常に月感電で会心が発生するようになります(他のキャラクターが会心率100%未満の場合、ダメージの変動は起こります)。
この場合のダメージの変動を実際に計算してみます。
フィッシュルのステータス


ニィロウのステータス


フィッシュルで会心が発生した場合

フィッシュル:1.8 x (1446.85 x 1.14) x 1.652 x 2.2689 x 0.9 = 11869.82237
ニィロウ:1.8 x (1446.85 x 1.14) x 2.553 x 3.235 x 0.9 = 22068.27943
最終LCDMG:22068.27943 + (1/2 x 11869.82237) = 28003.19063 =28000
フィッシュルで会心が発生しなかった場合

フィッシュル:1.8 x (1446.85 x 1.14) x 1.652 x 1 x 0.9 = 4414.214342
ニィロウ:1.8 x (1446.85 x 1.14) x 2.553 x 3.235 x 0.9 = 22068.27943
最終LCDMG:22068.27943 + (1/2 x 4414.214342) = 24275.3866 =24273
このように、月感電で会心が発生してもダメージの変動がみられることがあります。月感電のダメージを高くしたいのであれば、反応に関わる全てのキャラクターの会心率をできる限り上げる必要があります。
今回は、ダメージの変動があることを証明し、計算するために会心率が100%のキャラを使っていますが、実際は会心率を100%にすることは少し大変です。そのため、下記の様なパターンが生じるようになります。
①水キャラ会心 雷キャラ会心
②水キャラ会心 雷キャラ非会心
③水キャラ非会心 雷キャラ会心
④水キャラ非会心 雷キャラ非会心
これはかなりややこしいので、こういうこともあるんだ~くらいの気持ちで大丈夫です。
○固有天賦1による月感電ダメージ計算式の詳細

イネファの固有天賦には召喚物のダメージが月感電反応ダメージとみなされる効果もあります。こちらのダメージ計算式は通常の月感電反応とはまた違ったものになっているので紹介します。
固有天賦1 LC DMG = 3 x (イネファの攻撃力65%) x (1 + イネファの固有天賦3の%) x (1 + 元素熟知の元素反応ダメージボーナス + 装備等の元素反応ダメージボーナス) x 会心補正 x 敵の元素耐性補正
反応係数が変わり、基礎ダメージにおける部分がイネファの攻撃力に依存するようになりました。このダメージに関しては、最終的なLC DMG...のような複雑な式はありませんのでご安心ください。
○イネファのビルドについて

月感電の基礎ダメージはイネファの固有天賦によって増加させることができます。この効果を最大限発揮するためには、イネファの攻撃力を最低2000にする必要があります。それを踏まえてオススメの武器や聖遺物を紹介していきます。
・聖遺物
生の花 | 死の羽 | 時の砂 | 空の杯 | 理の冠 | |
メイン効果 | HP(固定値) | 攻撃力(固定値) | 元素熟知 攻撃力% | 元素熟知 攻撃力% 雷元素ダメージ | 会心系 |
サブ効果 | 会心系、元素熟知、攻撃力%、元素チャージ効率 |
金メッキの夢 4セット(熟知+80 / 元素反応発生時、PT構成に応じて攻撃力 or 元素熟知が強化)
攻撃力と元素熟知が強化されるためイネファにとって最適な聖遺物です。基本的に雷元素キャラクターはイネファ以外に1人、多くても2人の編成となります。そのため、1人の時は攻撃力+14%元素熟知+100、2人の時は攻撃力+28%元素熟知+50となり、どちらの場合でもイネファにとっては嬉しいステータスの上昇です。
剣闘士のフィナーレ 2セットなど /
金メッキの夢 2セットなど (攻撃力+18% / 元素熟知+80)
金メッキの夢4セットが揃うまでの繋ぎとして、攻撃力+18%と元素熟知+80の中から2セット効果を組み合わせて使用します。所持している武器と相談して、攻撃力が2000を超えるのであれば元素熟知+80を2セットずつ、攻撃力が不足しているのであれば攻撃力+18%を2セットずつのようにして組み合わせます。金メッキの夢の厳選が進んでおらず、月感電のダメージを追求しないのであればこの組み合わせで十分だと思います。これを書いている筆者もこの組み合わせで運用する予定です。
雷のような怒り 4セット (雷元素ダメージ+15% / 雷元素反応を強化し、雷元素反応を起こした時に元素スキルCT-1秒)
聖遺物の中で唯一月感電反応のダメージを強化できる聖遺物です。CTの短縮はそこまでの恩恵がありませんが、月感電ダメージバフはかなり貴重です。元素熟知がかなり盛れている場合、このダメージバフ効果の恩恵は薄れてしまうため注意が必要です。
※ナド・クライ実装で月感電反応を強化する聖遺物が実装される可能性があるため、今から「金メッキの夢」の厳選をすることはおススメできません。
・武器
砕け散る光輪
(基礎攻撃力:608 サブOP:会心ダメージ66.2% / 効果:元素スキルまたは元素爆発を発動すると攻撃力アップ、シールドを生成すると月感電反応ダメージバフ)
イネファのモチーフ武器であるため、全ての効果が嚙み合っています。元素スキルと元素爆発の発動で攻撃力が上昇する効果は言うまでもなく強いです。それに加えて、装備者がシールドを生成すると月感電のダメージバフが貰えます。イネファの場合は、元素スキルを発動するとシールドを生成できるため、発動条件がかなり緩く、得られる効果も月感電のダメージバフということでイネファ専用の武器と言っても過言ではありません。
破天の槍
(基礎攻撃力:608 サブOP:攻撃力49.6% / 効果:シールド強化、攻撃命中時攻撃力アップ(5重まで)、シールド状態の時攻撃力アップ効果2倍)
サブOPの攻撃力上昇量が非常に高いため、聖遺物(時計と杯)のメインOPを元素熟知にしても余裕で攻撃力が2000を超えます。攻撃命中時のスタックは表にいないと発動しないため5重まで貯めるのは難しいですが、元素スキルでシールドを張ることができるイネファは常に効果が2倍になるため割と相性が良いです。
護摩の杖
(基礎攻撃力:608 サブOP:会心ダメージ66.2% / 効果:HP上限アップ、キャラクターのHP上限をもとに攻撃力がアップし、HPが50%未満の時さらに攻撃力アップ)
圧倒的汎用性を持つこの武器はイネファとも相性が良いです。編成に水元素キャラクターが2人いると、水共鳴のHP上限+20%の恩恵によりイネファの攻撃力も上昇させることができます。シールドを張れるイネファはHPが50%未満になることは滅多にありませんが、この効果を抜きにしても強い武器であることは間違いありません。
風信の矛
(基礎攻撃力:510 サブOP:攻撃力41.3% / 効果:元素反応を起こした後、攻撃力と元素熟知がアップ)
現在は入手不可能ですが、イネファに必要なステータスを上昇させることができる星4武器です。この効果は表でしか発動できないため、しっかりと元素反応を起こしてからキャラクターチェンジをしましょう。
千岩長槍
(基礎攻撃力:565 サブOP:攻撃力27.6% / 効果:チームに璃月出身のキャラクターが1人いる毎に、攻撃力と会心率がアップ、最大5重まで)
高い基礎攻撃力に加えてサブOPが攻撃力%なため、星5武器並みの攻撃力を目指すことができます。武器効果により、チームにいる璃月キャラクターの人数に応じてさらに攻撃力と会心率を得ることができます。
※他にもたくさんの武器があるため全てを紹介することはできませんが、自分のイネファのステータスと所持している武器を考慮してビルドを組んでください。
参考として、攻撃力を上げられる効果を持つ星5武器であれば、攻撃力+18% 2セットずつの時は時計と杯のメインOPを元素熟知にしても攻撃力は2000を超えます。星4武器を装備している場合は、聖遺物セットのどちらかを元素熟知2セットに変えて、時計か杯のどちらかを攻撃力%に変えると攻撃力2000に届きます。金メッキの夢4セットの場合でも、編成によってステータスが変化するため、臨機応変に聖遺物を変えていく必要があると思います。
○まとめ(ダメージ計算式とか気にせず、要点だけを知りたい方向け!)
- 月感電は会心が発生する
- 反応を起こした全てキャラクターのステータスを参照してダメージが決まる(敵の元素耐性の関与アリ)
- 月感電も元素反応であるため、元素熟知もあるに越したことはない
- イネファは攻撃力2000を目指す
- 聖遺物の理想は「金メッキの夢」で、雑に攻撃+18%や元素熟知+80の組み合わせでもOK(Ver.6.0以降に月反応に関する聖遺物が実装される可能アリ)
○最後に
今までの元素反応とは一風変わった性質を持つ月感電。仕組みを理解して使えばかなり強力なダメージソースとなります。
ここからは筆者の予想になりますが、月感電反応はナド・クライが実装されてより一層輝く元素反応になると思います。今現在ではこの反応を上手く利用キャラクターはいませんが、今後はきっと登場するはずです。Ver.6以降、この反応をとても強く使えるキャラクターが実装されたとしても、感電を月感電へと変化させられるキャラクターはイネファだけになると思います。そのため、筆者はこのキャラクターを引くことを強くお勧めします。
これだけ長々と語っておいて何が言いたいかというと、新しい元素反応はとにかくワクワクしますから、皆さんもイネファを引いて月感電で遊んでみてください!ってことです!
何か分からないことや質問がありましたら、私のXのDMやYoutubeで配信している時など、お気軽に連絡してください!
ありがとうございました!